サーバー応答 103 Early Hints

HTTP ステータスコード 103 (Early Hints) とは

HTTP ステータスコード 103 (Early Hints) は、新しいステータスコードであり、サーバーがクライアントにリソースに関する事前のヒントを送信できるようにします。この機能により、ページの読み込み速度が向上し、ブラウザがサーバーがリクエストを処理する前にリソースの読み込みを開始できます。

ステータスコード 103 の仕組み

定義と使用目的
- クライアントが必要とする可能性のあるリソースを事前に通知すること。
- ページの読み込みを高速化することを目的としています。
HTTP リクエストの文脈における動作
- サーバーがリクエストを処理する過程で、103 ステータスコードを送信します。
- クライアントはこのヒントを受け取り、必要なリソースを事前に取得できます。

ステータスコード 103 の実際の適用

このステータスコードを使用することで、ページの読み込みを最適化できます。

ページの読み込みを最適化する方法
1. 例: フォントやスタイルシートの事前読み込み
2. 例: キャッシュ可能なリソースの指定
ブラウザやクライアントとの相互作用
- ブラウザがステータスコード 103 をどのように処理するか
- さまざまなブラウザでのステータスコード 103 のサポート状況

使用例

以下は、ステータスコード 103 を実装するための具体的な例です。

Node.js を使用したサーバーの実装例

const express = require('express');
const app = express();

app.get('/', (req, res) => {
    res.set('Link', '; rel=preload; as=style');
    res.status(103).send();
    // メインのレスポンスを送信
    res.send('Hello World!');
});

この例では、スタイルシートの事前読み込みを指示しています。

Python (Flask) を使用したサーバーの実装例

from flask import Flask, Response

app = Flask(__name__)

@app.route('/')
def index():
    headers = {'Link': '; rel=preload; as=style'}
    return Response(status=103, headers=headers)

if __name__ == '__main__':
    app.run()

この例でも、スタイルシートの事前読み込みを行っています。

PHP を使用したサーバーの実装例

<?php
header('Link: ; rel=preload; as=style');
http_response_code(103);
echo 'Hello World!';
?>

上記の PHP コードは、同様にスタイルシートの事前読み込みを指示しています。

潜在的な問題とその解決策

ステータスコード 103 の使用に関するエラー処理
- エラー: クライアントがステータスコード 103 をサポートしていない
- 解決策: 古いブラウザに対するバックアッププランを用意する
ステータスコード 103 の不適切な使用を避ける方法
- 一般的な間違いとその修正方法

サーバーの設定方法

ステータスコード 103 をサポートするためのサーバー設定方法について説明します。

サーバー	設定手順
Nginx	location / { add_header Link '; rel=preload; as=style'; }
Apache	Header set Link "; rel=preload; as=style"

これらの設定により、サーバーがクライアントに対してステータスコード 103 を適切に提供できるようになります。